お腹が大きくなってくる臨月。いつ生まれてくるかわからない赤ちゃんにそわそわする時期ですね。妊娠中のトラブルを乗り越えた人も、安定した経過の人もこの時期気になるのが「陣痛の痛み」。
陣痛は経膣分娩での出産に必要な痛みですので、陣痛なく出産はできません。
でもその痛みが少しでも和らぐなら、その方法を活用しない手はないですよね。
陣痛を和らげるポイントは「リラックス」。
今回は実際に出産したママたちのリアルな陣痛体験談と、陣痛を和らげる7つのリラックス方法をご紹介します。
この記事の目次
陣痛の痛みはこうだった!ママたちのリアルな声!
陣痛は実際にはどのような痛みなのでしょうか。
激しい陣痛
激痛過ぎて嘔吐を繰り返してしまい、母が買ってきてくれたウィダーインゼリーで少しでも栄養を摂取しないとと思いながら耐えました。
しかし、子宮口は全然開いてくれず、1時間毎に助産師さんが診に来てくれるときに子宮口をグリグリされるのが苦痛で溜まりませんでした。
助産師さんの姿を見ると涙が出るほどグリグリされるのが嫌で、痛かったです。
もももさん 20代後半 AB型
腰が砕けそうに痛い時と耐え難いほどの腹痛が交互に来ていたので腰が痛い時は旦那が腰をさすってくれて、腹痛時は母がお腹をさすってくれていました。
それでも痛みは強くなりパニックを起こした私は「痛い!もう無理!助けて!」と病院中に響くほどの声で叫び続けましたが、まだ子宮口は5cm程度。
しばらくして陣痛室に移動となりましたが、そこでも叫び続け助産師さんが腰とお尻を押してくれました。
しかしいきみ逃しが全く出来ずに「いきませて!もういきませてー!」と半狂乱の状態に。
夏みかんさん 20代後半 A型
陣痛をなめてました。
本気の痛みがきて、喋る余裕もなくなり、寒いとすら感じていた部屋で、汗をダラダラかきながら必死で痛みに耐えました。
先に出産した友達に「ゴルフボールがテニスボール持っていった方がいいよ」というアドバイスを受けていたので、テニスをしていたことからテニスボールを一応バックに。
バッグに潜ませてはいたものの、「お尻を押さえるって…笑 恥ずかしいなぁ。」なんて思っていました。
でも、その時にはもう恥ずかしいなんて感情はどっかいって、陣痛の波に合わせて夫に全力で押してもらっていました(笑)
キューピーさん 20代後半 B型
痛みがあまりなかった陣痛
3人目だったため、陣痛の進みも早くすぐに生まれてきてくれました。
陣痛の痛みの程度も把握しているため、内診で「今子宮口が5cmですね」と言われても、この痛みだとそれくらいだろうな、とわりと落ち着きながら予測。
陣痛中も「この痛みはまだ産む痛みじゃないからいきみ逃しをしよう」などと自分でペースを考えていました。
しかしなかなか破水せず、破水させないと産む陣痛に至らなさそうだったため、助産師さんに
「破水させるためお腹からおしりに向かって徐々に力を入れて行ってください」
と言われ、その通りにしたら破水。
その後一瞬で急激な陣痛の痛みが来て、なんと3回いきんだだけで出産!
みるくさん 30代前半 O型
珍しく夜中の1時頃に長女が目覚めたため、夫と一緒に寝かしつけていた時、いきなり下腹部に『ボンッ』という衝撃があったかと思うと、ひどい生理痛のような痛みに襲われました。
痛みがおさまった頃、水が出たような感覚があったので『破水かも?』と思いトイレに直行しました。
そして病院に電話し、状況を伝えてから準備を終えて家を出発。
電話をしてから30分くらい経っていました。 病院に着いて内診台に乗ると
「破水だね。8センチ開いてるよ。30分以内に産まれるから分娩台に行って」
と言われました。しかし、分娩室が満室だったため手術室でのお産に。
分娩台に乗ってからすぐ全開になり15分と経たずに産声が。手を握ってくれていた夫も長女を抱っこして立ち会ってくれた祖母も、早すぎてびっくりしていました。
あやさん 20代後半 O型
私も2人目の出産はほとんど陣痛の痛みを感じぬまま子宮口全開まで進み、破水後30分ほどで出産しました。
陣痛体験談含む妊娠~出産マンガ
妊娠中から出産するその瞬間までを知りたい、という方におすすめしたいのが出産レポのコミックエッセイ。
もちろん、陣痛についても著者の体験談が描かれています・
私が妊娠中に愛読していた2冊をご紹介します。
トリペと
リラックマの生みの親、コンドウアキさんの妊娠出産体験談です。
はじめての妊娠出産、里帰り出産エピソードなど参考になるお話を、あのかわいらしい絵柄でつづられている一冊。
マンガで読む 妊娠・出産の予習BOOK
イラストレーター・フクチマミさんと編集さんの妊娠・出産のお話です。出産にまつわるお金のことや書類手続きなどのややこしい話も収録されていますので、初産ママにおすすめの一冊です。
陣痛とは?
陣痛とは子宮収縮に伴う痛みのこと。
子宮を収縮させることで、赤ちゃんを子宮の外へと進めていきます。
赤ちゃんが「外に出よう!」と決めたときに、子宮も合わせて「収縮して赤ちゃんが外に出るのを促そう」と動き出すのです。
出産は赤ちゃんの頑張り(産まれようとする意志と行動)とママの頑張り(陣痛)が合わさって達成できると言えるでしょう。
陣痛の始まり
陣痛はいきなりピークの痛みにはなりません。
出産に向けて少しずつ痛みが増していきます。
陣痛のスタートは
陣痛の間隔が10分以内
(1時間に6回以上)
になる頃とされています。
臨月には陣痛計測アプリを入手し、陣痛が来たときに計測できるようにしておきましょう。
陣痛に合わせていきむ
陣痛によって赤ちゃんは少しずつ外へと進んでいき、その動きによって子宮口も開いていきます。
子宮全開となるのは子宮口がおよそ10cm開いたとき。
10cmは赤ちゃんの身体で一番大きい頭が通るサイズです。
子宮口が全開になってから、陣痛の力に合わせていきむことで出産します。
出産までの陣痛の時間
初産婦12~16時間
経産婦5~8時間
がひとつの目安とされています。
しかし、出産は個人差が大きく、数時間~2・3日かかる人もいます。
陣痛がつらい理由
陣痛がつらい理由は3つあります。
いきめない
出産すれば陣痛がなくなります。
そのため、早くにいきんで出産してしまいたくなるのですが、子宮口がしっかり開いていない状態ではいきむことができません。
子宮口全開になるまで、陣痛に耐えるのがつらいのです。
痛い
純粋に痛いのがつらい。
初産婦にとっては人生はじめての痛み。
病気やケガなどで痛みがあっても鎮痛剤を服用したり、寝ることで回復したりすることができます。しかし、陣痛に鎮痛剤は使用しませんし、陣痛の痛みで寝ることすらままなりません。
長い・少しずつ痛みが増す
陣痛は初産婦で12~16時間ほどが目安となるくらい長丁場。
また、出産に向けて痛みのレベルが増していくため、「まだこれより痛くなるのか」と想像しながら出産まで耐えなければならないのもつらいものです。
陣痛の和らげ方7つ
陣痛によって子宮を収縮させることで出産するため、陣痛は必要です。
でもできる限り痛みは和らげたいもの。ここでは陣痛の和らげ方を紹介します。
陣痛の和らげ意識「リラックス」
まず大前提としてママがリラックスすることがあげられます。
子宮は筋肉で出来ています。
そのため、緊張していると筋肉は硬直状態が続き、痛みを強く感じやすくなるでしょう。
また、子宮口の開きも悪くなります。
「陣痛が怖い」「出産が不安」という緊張状態が続いてしまうことで、より陣痛を強く感じてしまうのです。
最初のママたちの体験談も経産婦のママたちは比較的陣痛が軽かった声があがりました。
経験済みの心の余裕が、必要以上に出産に対して不安にならず、リラックスできているからかもしれません。
とはいえ、初産はやっぱり緊張してしまう…。
陣痛の緊張を解く方法はこの7つ。
・深呼吸・呼吸を整える ・手を握る ・楽な姿勢 ・マッサージ ・身体を温める ・身体を動かす ・無痛分娩 |
です。
深呼吸・呼吸を整える
呼吸とリラックスには深い関係があります。
緊張すると、呼吸が浅くなります。その呼吸の浅さが余計に不安や緊張を強めるので、深呼吸を意識することで陣痛を和らげます。
①鼻から息を吸っていきます。 ②肩の力を抜き、「ふーーーー」と、ゆっくり・長く息を吐くことに集中します。 吐く時間は吸う時間の2倍を意識してください。 |
陣痛以外にも妊娠時の不安、産後の不安にも活用できます。
手を握る
陣痛でいきみたいとき、手に力を入れて握りこぶしを作ることで、手の方に意識を向けて、いきみたい気持ちをそらします。
旦那さんの手やタオル、ぬいぐるみなど握ると安心するものや握ると安心しやすい・力が入れやすいものがあるといいでしょう。
楽な姿勢
ママが楽な姿勢をとります。
寝ている姿勢、すわっている姿勢、四つん這いなど人によってさまざまです。
マッサージ
マッサージで緊張や痛みを和らげます。
腰や臀部、仙骨あたりを押してもらうとラクになる人が多いです。
テニスボールやゴルフボールを活用する人も。
身体を温める
クーラーで冷えた室内や冬場は、寒さで体が緊張しやすくなります。
身体を温めましょう。
特に腰回りを温めることで、血流をよくすると産道が柔らかくなり、お産が進みやすくなります。
身体を動かす
じっとしていると痛みを感じやすい人は、適度に体を動かすのも効果的。
スクワットや階段昇降などで足腰を動かすと、血流がよくなりお産が進みます。
あくまでも適度です。息切れをするような運動は、呼吸が乱れて緊張状態になります。
胎児もしんどくなりますので「リラックスできる」を基準に身体を動かしてください。
無痛分娩
お産が始まってからいきなり無痛分娩、というのは難しいですが『痛みに敏感』『不安が強い』と自己分析している人はあらかじめ無痛分娩を計画しておくのも陣痛を和らげる手段です。
陣痛には個人差あり!痛みは産んだら終わる&忘れる
陣痛には個人差があります。そのため、痛みを感じやすい人、感じにくい人がいます。
出産体験談を読んできましたが、同じお産の流れの人はひとりもいません。
陣痛には個人差がありますが、リラックスをすることで痛みを和らげることは可能です。
そして「産後、出産の痛みは忘れる」ということ。
産まれた瞬間、びっくりするくらい痛みはなくなりますし、赤ちゃんに出会えた瞬間は本当に幸せな気持ちになりますよ。
案ずるより産むが易し。リラックスしてお産に挑めるよう、妊娠中にリラックス方法を練習しておきましょう!
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